台湾Chimei Innolux(奇美電子、CMI)社は2012年10月29日、社名変更を発表した。新社名はInnolux(群創光電)。変更日はまだ明確にしていない。 CMI社は、Chi Mei Optoelectronics(奇美電子)社と、Foxconn(鴻海)グループのInnolux Display(群創光電)社、中小型パネル専業だったTPO Displays(統寶)社の3社が、2010年に経営を統合して誕生した。
これによりABS樹脂メーカーとして著名なChi Mei(奇美實業)とFoxconnグループが二大株主となったが、2012年6月にはChi Mei(奇美實業)在籍の人物がCMI社取締役を辞任。この背景にはCMI社の業績悪化と、Chi Mei(奇美實業)社が液晶パネル事業に執着しなくなったことがあった。




新しい英語社名には、かつてのInnolux Display(群創光電)とは違い、Displayが付かない。この理由としてCMI社は「液晶パネルあるいは同モジュールの専業メーカーでなくなったから」と説明した。具体的には、高解像度の医療用モニター事業が立ち上がっているという。

 CMI社はこれまで、購買部門の人員をInnolux出身者中心で固めたり、テレビのODM事業をFoxconnに移管するなど、業務を見直してきた。新生Innolux社は今後、製造部門(工場)の再編に踏み込む可能性がある。