パナソニックが、「パナソニック東京汐留(しおどめ)ビル」(東京都港区)の資金化を検討していることが分かった。売却も含め、証券化や第三者との共有化などを幅広く模索している。業績悪化を受けた資金確保策の一環で、早ければ2013年3月中にも方針を固める。

 同社はすでに金融機関との協議に入っており、最も有利な条件を探っている。仮に売却した場合でも借りる形で、現在入居している渉外部門などは維持する方針。同社はこれまでも、旧東京本社ビル(同)を住友不動産との共有で証券化するなど、資産の資金化を進めている。



汐留ビルは、旧松下電工(現パナソニック)の「東京本社ビル」として03年に完成。自然エネルギーを有効に活用するため高断熱の構造を採用し、当時としては先進的な省エネ設備を備えた。フランスの画家、ジョルジュ・ルオーの作品を所蔵する美術館や、省エネ家電のショールームなどもあり、約2千人が勤務している。

 パナソニックは13年3月期決算の純損益で赤字7650億円を計上する見通し。2年連続で巨額赤字となるため、資産の売却などで13年3月までに2千億円を調達する計画を立てている。