22日付経済日報などによると、鴻海科技集団(フォックスコン)が進めるロボットや自動化設備などの生産および研究開発(R&D)の「智動化創新園区」計画で、推進拠点を中部科学工業園区(中科)の台中園区から二林園区(彰化県二林鎮)に変更するとの観測が浮上している。台中園区では2011年10月にくわ入れ式が行われたものの、用地不足で工事が進んでいなかった。
智動化創新園区は、▽CNC装置▽ハイエンド医療機器▽介護用ロボット▽自動化設備▽車載用電子──などの生産工場およびR&Dセンターを建設する計画で、投資額は1,000億台湾元(約3,100億円)、完成後の年間生産額は1,200億元が見込まれている。鴻海グループの郭台銘総裁は、中国での賃金上昇などによるコスト増問題の解決を図るため、14年には100万台の各種工作機械や製造設備を生産したい考えを明らかにしている。



しかし、鴻海が進める計画案は、台中園区に獲得した用地(0.8ヘクタール)では、すべてを展開することが不可能で、工事の遅れを招いていた。このため、精密機械園区として開発中の二林園区への変更を検討しているとみられ、郭総裁も何度か同園区の視察に訪れたもようだ。中科管理局によると、鴻海が二林園区に進出する場合、60~100ヘクタールの土地を確保できる。これを受け鴻海の?治平広報担当は21日、智動化創新園区計画は、建設場所や土地取得など詳細を検討中で最も理想的な場所を模索していると説明した。
 工作機械の業界団体、台湾区機器工業同業公会(TAMI)の徐秀滄理事長は、二林園区に鴻海が進出すれば、多数の関連メーカーの誘致につながり、精密機械およびロボット産業クラスターが形成できると期待感を示した。また、彰化県政府が二林園区のそばに「彰化精密機械産業園区」の開発を計画しており、完成すればさらに多くの企業を呼び込めると説明した。
 二林園区は当初、光電産業基地として開発が進められ、友達光電(AUO)が4,000億元の投資を計画していた。しかし、環境保護上の争議が絶えずAUOは断念。開発園区としても環境への影響がより低い精密機械産業の集約拠点として変更となった。今後、環境影響評価(環境アセスメント)が順調に進めば、進出企業は早ければ2年以内に工場を着工できる見通しだ。