21日付工商時報が業界関係者の話を基に報じたところによると、アップルがスマートフォンの新機種2種を6月にも発売するため、組み立てを担当する鴻海科技集団(フォックスコン)が4月下旬にも生産を開始するとの観測が浮上している。このうちの1機種はシリーズで初めて4.8インチ大型ディスプレイを搭載し、スマホ市場首位のサムスン電子に対し巻き返しを図る上での重要な役割が期待される。
新機種は昨年9月に発売した「iPhone5」のアップグレード版「iPhone5S」と「iPhone Math」(いずれも仮称)で、アップルが6月に開催する開発者向けイベント、WWDCの前後に発売されるとみられる。ディスプレイサイズはどちらかが4.8インチで、もう1機種は4インチとなる。また、搭載デジタルカメラは共に画素数800万画素が採用される見通しだ。なお、クリスマス商戦の時期にはさらに新機種を投入するとの観測もあり、それには1,200万画素のデジタルカメラが搭載されるもようだ。



アップルの新iPhoneの情報は、1月31日からサンフランシスコで開かれるアップル関連製品展示会「マックワールド」に向けて、さらに明らかになるとみられる。一方サムスンは、2月末にバルセロナで開催されるモバイル機器見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」において、最新機種「ギャラクシーS4」を発表するとみられており、両社のスペックに注目が高まりそうだ。

 米ABIリサーチによると、iPhoneシリーズの世界シェアは今年の22%が頭打ちで、今後5年は横ばいの一方、サムスンは2010年の8%から昨年30%を超え、今後も上昇を続けるとの予測だ。アップルはインターフェイス、デザインなどが代わり映えせず、以前ほどの勢いがないとし、アップルは今後サムスンの技術を追う立場になるとの厳しい見方だ。

 なお、新機種発売で最も恩恵を受けるのは、グループ全体で9割の受託生産を受注している鴻海だ。同グループは昨年出資した衛星放送機器など生産の台揚科技(マイクロエレクトロニクス・テクノロジー)も第4世代(4G)通信規格でのサプライチェーン入りを目指し、広宇科技(パン・インターナショナル)は、引き続き中台でのアップル製品販売店の商機拡大を狙っている。

 新機種のサプライヤーには、▽デジタルカメラ用レンズ、大立光電(ラーガン・プレシジョン)・   玉晶光電(ジニアス・エレクトロニック・オプティカル)▽フレキシブルプリント基板(FPC)、臻鼎科技・台郡科技(フレキシウム・インターコネクト)フジクラ▽筐体(きょうたい)、鴻準精密工業(フォックスコン・テクノロジー)▽プラスチック部品モジュール、谷〓(コクソン)▽コネクター、正イ精密工業(フォックスリンク、イは山の下に威)▽電源アダプタ──などの名前が挙がっている。