東レフィルム加工の子会社である東麗尖端薄膜股〓公司(〓はにんべんに分)は2013年1月23日、台湾・高雄市の南部サイエンスパーク高雄園区で、新工場の竣工式を行った。同工場では、当初予定より1カ月早い2012年12月からポリエチレン系自己粘着性表面保護フィルム「トレテック」を生産している。2013年夏までには生産能力を1万7000トン/年に増強する計画だ。東レ・グループのフィルム事業として初の台湾進出であり「トレテック」初の海外生産という。



トレテックは、液晶パネル用バックライト・ユニットの部材である光学フィルム、特に導光板用の保護フィルムとして使われている。導光板の市場シェアは台湾企業が50%以上を占めているという。東レは、新工場設立の背景として、液晶テレビや部材を製造する台湾メーカーからの強い要請、台湾における法人税減税による企業優遇策、および台湾・中国間のECFA(両岸経済協力枠組協議)締結による輸出競争力向上などを挙げている。