滋賀県大津では水面下で大きな出来事が巻き起ころうとしている。すなわち画期的な有機ELを開発したベンチャー企業のエイソンテクノロジー(本社横浜市)の第一ラインが来春をめどに設備投資を実行中だ。エイソン型の有機ELはこれまでのものと異なり、拡散反射素子構造であるために角度依存性が少ない。加えて、多段スタックでも効率を維持できる。演色性が高く、高い色温度でも平均演色評価数Raは90以上ある。何よりもシンプルな生産装置で量産可能というところが、最大にメリットだ。まずは照明用途から入るという戦略であり、その後ディスプレイに展開していく構想だ。同社を率いる中川幸和社長は、今後の戦略について次のようにコメントする。

「大津での量産立ち上げは、国内のある半導体メーカーのクリーンルームを利用する。まずは放送スタジオ、自動車、建設分野、化粧台などの照明分野で市場を切り拓く。なにしろ材料使用効率が90%と、圧倒的に高く、製造スピードが50~100倍は違う。これで世界に勝負できると思っている。」

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インタビュー記事:  
世界最高水準の有機ELテークオフ - エイソンテクノロジー