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タブレット(多機能携帯端末)の競争が、大画面モデルへ拡大し始めた。アマゾンジャパン(東京・目黒)が27日、8.9型の新モデルを3月12日に発売すると発表。米グーグル日本法人(東京・港)も2月初め、10型モデルを発売した。両社は昨年、7型モデルを日本市場に投入したばかり。品ぞろえを拡充し、同市場で6割のシェアを握る米アップルを追撃する。

 アマゾンの「キンドル・ファイアHD8.9」は記憶容量が16ギガ(ギガは10億)バイトと32ギガバイトの2モデル。価格は16ギガバイトモデルが2万4800円。「フルHD」と呼ばれる高解像度の動画をそのまま再生できる。無線LAN(構内情報通信網)の「Wi―Fi(ワイファイ)」を搭載。バッテリー持続時間は10時間、重さは567グラムだ。

同社の電子商取引(EC)サイトで同日から予約受け付けを始めた。家電量販店の店頭でも随時予約を受け付ける。

 同社は昨年12月、7型の画面を持つ「キンドル・ファイアHD」を発売済み。7型は持ち運びに、8.9型は自宅やオフィスなどで書籍や書類を読むのに適するという。

キンドル・ファイアはハードとしてはタブレットだが、実体は「アマゾンのサービスへの入り口」(ジェフ・ベゾス最高経営責任者)との位置付け。電子書籍や音楽、ゲームなどを販売する同社のECサイトへ接続するためのメニューを標準搭載し、ワンタッチで同サイトを表示できる。

 グーグルのネクサス10は画面の大きさが10インチで、解像度は2560×1600ドット。OS(基本ソフト)には最新版の「アンドロイド」を搭載。複数の利用者間で同一端末を共用できる。

 アンドロイド向けアプリや電子コンテンツを販売するECサイト「グーグルプレー」のほか、多数のサイトで電子書籍やアプリ、ゲームなどを購入できる。

 米アップルの「iPad」が販売台数で首位を走ってきた国内タブレット市場だが、家電量販店を調査するBCN(東京・千代田)によれば、昨年12月にはグーグルの「ネクサス7」などを販売する台湾エイスースが44.4%のシェアを獲得、アップルの40.1%を上回った。

 タブレットの品ぞろえの多様化で、アップルの1強体制に変化が起きつつある。アマゾンとグーグルは大画面モデルの投入でさらに品ぞろえを増やしシェア拡大を狙う。