スマートフォンは、

① スクリーンの大画面化、高精細化、
② 使用時間の長時間化、
③ 処理速度の向上やマルチタスク使用、
④ 高速無線技術への対応、
⑤ デバイスの薄型化、などが端末の競争要因となっている。

しかし、これらの要望には、端末の消費電力やデザインなどの面で矛盾する項目が含まれている。各々のデバイス開発を加速させてスペックのバランスを調整していく必要があるが、その中で大きなウェイトを占めるのがLCDバックライトの開発である。



特にスクリーンサイズの大画面化、高精細化が求められる昨今、採用されるLEDの員数が増加傾向にあることから、LCDバックライトには一層の省電力化が求められている。さらに、LCDバックライトに対しては、薄型化が強く求められており、薄型導光板の開発が加速している。現時点でスマートフォン向けバックライトに採用されているLEDはパッケージの横方向に出光するサイドビュー型が主流であり、LEDメーカーはサイドビュー型のさらなる薄型化に着手している。
現時点でスマートフォンに採用されている一般的なサイドビュー型LEDの厚みは0.6mmであるが、0.4mmや0.3mmに向けての開発が進行している。
サイドビュー型LEDの薄型化を進めることで、LEDから出光する光の量(光束)が減少するため、薄型化と高輝度化はトレードオフの関係にある。しかし、一方でLCDの高画素化の進行により、バックライトに対する高輝度化の要求も高まっており、薄型化と高輝度化、そして省電力化を高次元で実現するためのバックライト開発が関連メーカーに強く求められている。