信越化学工業は、高輝度LEDに使用される高信頼性の封止材「LimpidSi LPS-3600シリーズ」と高耐熱、高耐光性を持つシリコーン実装基板「LED Tiger SGシリーズ」を開発し、照明用やバックライト基板用LED向けを中心にサンプル出荷の開始を発表。
LED用封止材「LimpidSi LPS-3600シリーズ」は、フェニルシリコーンの特長である高屈折率、低ガス透過性と、ジメチルシリコーンの特長である優れた耐熱性、耐光性を同時に実現した製品。屈折率(nd25※)は1.55で、高信頼性の封止材として製品化されている中では最も高く、LEDの輝度で比較すると従来比で3%の向上を実現した。



また、LEDメーカーの工程で用いられる発光素子の封止方法では、現在はディスペンサー(封止材の吐出装置)を用いた方法が主流だが、今後はより生産性に優れたモールド成型による封止方法が増えていくと信越化学では予測し、今回発表の製品にモールド成型に適した特性を付与した。同社はこの製品で、LEDデバイスの量産化にも大きな役割を果たしていくとしている。
LED用実装基板「LED Tiger SGシリーズ」は、LEDの発光素子を載せ、実装基板として用いられるシリコーンガラス積層板。耐熱性と耐光性に優れ、高輝度の光に長期間曝されてもLEDの輝度が低下しない特長を持つ。 LED実装基板は、素子が下に向けて発する光を前面に反射し、輝度を向上させるリフレクターの役割も果たす。従来から実装基板の材料にはエポキシガラス積層板が使われているが、エポキシは強いLEDの光や高温化により変色し、光の反射効率が劣化して、LEDの輝度が低下するという大きな問題点があった。 今回発表の本製品は、この問題点を解決する材料であり、特に長期信頼性が要求されるLED照明用として最適製品としている。さらに、耐熱性に優れていることからパワー半導体などの実装基板や車載用途などの分野にも応用可能な製品で、また、実装基板としては最低レベルとなる誘電率=3.2のグレードも準備しており、高周波デバイスでの使用も期待される。
信越化学は、 LEDが、信号機などの表示装置から液晶テレビ、照明材料へと用途の拡大が急速に進む中、高輝度LED用シリコーン封止材の市場規模は現在の250億円/年から2016年には350億円以上に、実装基板の市場規模は現在の50億円/年から2016年には100億円にそれぞれ拡大するとしている。