シャープは韓国サムスン電子に省エネ性能の高い最新の中小型液晶パネル「IGZO(イグゾー)」を供給する。今夏にもノートパソコン向けに出荷を始める。
シャープは3月に資本・業務提携したサムスンにテレビ向け大型パネルを供給しており、中小型への提携拡大を主力の亀山工場(三重県亀山市)の稼働率向上につなげる。
供給するのはサムスンがノートパソコンに搭載する11.6型のパネル。亀山にある2工場のうちIGZOの設備を持つ第2工場で生産する。生産量は段階的に引き上げる見通しで、足元で6割前後にとどまる同工場の稼働率向上が期待できる。
サムスンは有機ELに経営資源を集中する一方、液晶は外部調達を増やしており、シャープの新型パネル活用でパソコンの商品力を高める狙いとみられる。




シャープは中小型パネルを再建に向けた柱と位置付けている。独自開発のIGZOパネルは消費電力が従来の液晶パネルよりも8~9割少ないとされ、タッチパネルの感度も高い。自社のスマートフォンやタブレットに搭載したが、他社向けは米アップルのタブレットに採用された以外にまとまった受注が獲得できていなかった。
シャープが2013年3月期まで2期連続で巨額の最終赤字を計上した大きな原因はテレビと液晶パネル事業の不振。業績改善に向け、まず昨年7月にテレビ向け大型パネルの堺工場(堺市)を台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業との共同運営に切り替えた。今年3月末にはサムスンから3%、約104億円の出資を受け入れ、大型パネルの本格供給を始めた。