2013年6月25日付でシャープ 代表取締役 取締役社長に就任する高橋興三氏(現 副社長執行役員 プロダクトビジネスグループ担当)は2013年5月14日に開催した役員人事発表会と中期経営計画説明会において、他社との業務提携に言及した。

 このうち、2013年3月に資本・業務提携した韓国Samsung Electronics社との関係については、「まずは60~70型の大型液晶パネルが中心的な協業対象になる。中小型パネルについても、Samsung社は有機EL、我々はIGZOに強みを持っており、それぞれに(異なる)アプリへの適正がある。ここでの協業についても当然、話をしていく」とし、協業内容の拡大に意欲を示した。



 2013年3月末の予定期限までにシャープ本体への出資交渉がまとまらなかった鴻海精密工業との関係については、「ひとまず交渉は終結した。今後、両社が互いに望ましいと感じる提携内容が新たに出てくれば交渉する余地はあるが、我々の株価が一時期より高くなったといったことを材料に(従来の条件での)交渉を進めようとは思っていない」と語り、鴻海との提携交渉が事実上、終わったことを認めた。

 また、2012年12月に発表された米Qualcomm社との資本・業務提携については、当初はQualcomm社のスマホ向けチップセットの供給が不足したことを受けて2012年5月に同社と交渉の場を持ち、それが資本・業務提携の交渉に発展したと経緯を話した。