EMS(電子機器受託生産)世界最大手、台湾フォックスコン(FOXCONN=鴻海精密=ホンハイ)が、「中国のMIT」こと清華大学と共同で、フレキシブルなカーボンナノチューブ(CNT)透明導電フィルムを採用したタッチパネルの開発に成功した模様だ。
中国紙『中国証券報』(5月21日付)が報じたもので、低価格、フレキシブルを評価したHUAWEI(華為)、CoolPAD(酷派)、ZTE(中興)など中国系スマートフォン大手で採用が進んでいるとしている。



上海証券報によると、CNT透明導電フィルムを採用したタッチパネルの開発に成功したのは、清華大学とフォックスコン傘下で天津に拠点を持つ富納源創科技。生産能力は直近で月産150万枚、既に700万枚を生産済みだとしている。生産は富納源創科技が行っている。

同紙によると、CNTはこれまで主流だった酸化インジウムスズ(ITO)に比べ、(1)炭素を原材料とするため、希少金属のインジウムを使う必要がなく、材料コストを抑えることができる、(2)折りたたみなどフレキシブルな使い方ができる、などの特性を持つ。

台湾紙『経済日報』(5月23日付)によると、フォックスコンのトップ、郭台銘・董事長は開発成功を高く評価したと報じている。