鴻海精密工業が10日発表した5月の連結売上高は3,004億7,100万台湾元(約1兆円)と3,000億元の大台に乗り、前月比2.98%増、前年同月比2.07%増と今年初めて前年比プラス成長を取り戻した。外資系証券会社は、低迷期脱出がうかがえ、特に中国のスマートフォンブランド「小米」出荷増などアップル以外での売上高拡大が感じられると指摘した。小米の他、華為技術(ファーウェイ)、ソニー、シャープ、ノキアなどによる相次ぐ新機種出荷も今後の業績を下支えしそうだ。11日付工商時報などが報じた。
鴻海は、5月連結売上高の成長はパソコンや通信機器など消費者向け電子製品の出荷が順調だったためと説明した。鴻海は2月以降連結売上高が3,000億元を割り込み、非需要期の5月は良くても前月並みと予想されていた。



シンガポールのUOB銀行傘下、大華銀証券投資顧問(UOBインベストメント・アドバイザー台湾)の徐振家アナリストは、中国ブランド製品の出荷増など、鴻海は受注調整を通じて業績を徐々に回復させていると指摘した。アップルの「iPhone」新機種の発売は9月と予想され、鴻海の売上高への貢献は8月まで期待できないが、日中ブランドの出荷が相次ぐため、下半期は毎月増収となる可能性があると語った。
 鴻海は、同社製の70インチ液晶テレビを18~20日の台北国際光電週(会場・台北世界貿易センター南港展覧館)で発表すると表明した。鴻海関係者は、2週間以内に発売し、当初は中華電信か凱擘(kbro)の通信契約付きで6万5,000~7万5,000元になると見通しを明かした。
 台北国際光電週では超高解像度4K2Kパネル搭載の大型テレビも発表し、70インチテレビ販売が落ち着く今年末か来年初めにも発売するとの市場予測が出ている。
 10日には、鴻海が受託生産した台湾大哥大(タイワン・モバイル)の低価格スマートフォン「TWM Amazing A5」も発表された。鴻海が台湾の通信キャリアの自社ブランド携帯電話を受託生産したのは初めて。「A5」はディスプレイサイズ4.3インチで、デュアルコア、アンドロイド4.1搭載、カメラは500万画素だ。本体価格は3,990元と、同クラスのスペックの市場相場1万元の半額以下。7月中旬に発売予定だ。