偏光板市場が年平均6%の成長を続け、2016年には約140億ドルに達すると見られる。IHS Displaybankの最新レポート「偏光板市場と産業動向の分析」によると、2012年の偏光板市場は、全体では前年比9%増の112億ドルとなり、内訳では、TV、モニター、ノートPCなどの大型LCD用偏光板が86億ドルで、全体の77%を占めた。大型LCD用偏光板市場は年平均4%の成長を続 ており、2016年には99億ドルの規模になると予想数量増加により、全体市場でのシェアは71%程度に留まると予測される。
偏光板市場全体のメーカー別シェアはNitto Denkoが1位、LG ChemがFPR市場を含み2位、そしてSumitomoChemが3位となった。
一方、偏光板市場はメーカー別技術力、部材需給競争力、生産能力などにより、アプリケーション別にメーカーの得意分野が違う。



2012年のアプリケーション別メーカーのシェアを見ると、面積ベースで最も大きな市場のLCD TV用偏光板市場はNitto Denkoが33%、Sumitomo Chemが28%、LG Chemが27%で、主要3社がほぼ横 びに分け合い、TV用偏光板市場全体の88%を占めた。薄型に対するニーズが高いノートPC用偏光板の市場シェアはSumitomoChemが53%で1位、Cheil IndustriesとNitto Denkoがそれぞれ14%を占めて2、3位になった。価格が重要なモニター用はLG Chemが43%のシェアで1位、次いでCMMT、Cheil Industries、BQMがそれぞれ16%、15%、11%を占めた。
耐久性と光学特性、厚さなどの要求条件の多いタブレットPC用はApple iPadシリーズの独占供給メーカーのNitto Denkoが62%で1位となり、次いでLG Chemが24%で2位を記録した。