カバー一体型タッチパネル(OGS ※1)は、カバーガラスにタッチセンサを直接形成する新型のタッチパネル方式である。
OGSタイプは、独立したガラス層やフィルム層が必要なくなるため、タッチパネルの薄型軽量化、透過率の向上、部材のコストダウンに貢献することが期待されているが、現状では歩留まり低下などによるコスト高がネックとなっている。
従来型のガラスセンサ需要は、内蔵方式やフィルムセンサなどの台頭により、減少しつつある。台湾メーカーはいち早くガラスセンサ生産ラインのOGSへの転換に着手、日系、韓国メーカーがそれに続き、最近では中国でも続々とOGS生産ラインの立ち上げが始まっている。
生産体制の拡大に伴い、2013年のスマートフォン、タブレット向けタッチパネルのOGS採用率は、共に10%以上に引き上がる見通しである。



また、Windows8の導入によりタッチパネル搭載の拡大が見込まれるノートPC市場では、薄型軽量化が可能なOGSタイプが中心となっている。
OGSが形成されるカバーガラスに関して、スマートフォンやタブレット向けでは強化ガラスが中心となっているが、耐久性への要求が比較的低いPC端末では、低コスト化を目的としてソーダライムの採用が進んでいる。

※1 OGS: One Glass Solution