米ゼネラル・エレクトリック(GE)は6日、太陽電池分野で米太陽電池専業大手のファーストソーラーと提携すると発表した。GEが持つ関連技術をファーストソーラーに譲渡。対価としてファーストソーラーの発行済み株式の2%に相当する175万株を受け取る。中国勢との競争が激化する中、両社が強みを持つ薄膜系太陽電池の技術開発を共同で進め、性能やコスト面での競争力を高める。
 提携に伴い、GEはコロラド州で計画していた自前の太陽電池工場の建設計画を撤回。ファーストソーラーの既存の生産拠点を活用する戦略に切り替える。GEは2011年に中堅メーカーの米プライムスター・ソーラーを買収。13年から薄膜系太陽電池の生産を始める計画だったが、市況の悪化を受けて延期していた。
 GEとファーストソーラーは、薄膜系太陽電池の変換効率の向上や生産技術の見直しによるコスト削減などに共同で取り組む。両社はまた、GEが太陽電池モジュールをファーストソーラーから調達し、ファーストソーラーがGEから電力変換装置(インバーター)を調達することでも合意した。
 太陽電池市場は供給過剰による価格下落に、最大市場の欧州の需要減が重なり、メーカーは各社とも苦戦を強いられている。GEとファーストソーラーが手がける薄膜系太陽電池はもともと価格の安さが強みだったが、業界で主流の結晶シリコン系が値崩れした結果、コスト競争力が低下している。

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