27日付蘋果日報などが中国・新華網の報道を基に報じたところによると、鴻海科技集団(フォックスコン)が、淮安経済技術開発区(江蘇省淮安市)に大型液晶テレビの組立工場(年産能力50万台)を設置することで今週契約を交わした。総投資額は1億米ドル。中国の動画サイト「楽視網(LeTV)」のスマートテレビ、「超級電視」の生産に充てるとみられる。
鴻海は2006年より、傘下の▽富誉電子科技▽富准精密模具▽宏恒勝電子科技──の3社が淮安に進出し、既に22億米ドルを投資している。今回のテレビ組立工場は富誉電子が投資する形を取り、第1期計画の投資額は3,000万米ドル。工場完成後の年間生産額は37億5,000万人民元(約600億円)に上る見通しだ。なお、淮安でのテレビ組立工場の投資について鴻海の広報担当はコメントを控えている。
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 鴻海にとって、楽視網は中国市場における大型液晶テレビの最大顧客だ。楽視網が7月に販売を開始した超級電視はハイスペックながら価格は他社の半分ほどに抑え、供給が需要に追い付かないほどの人気製品となった。深?工場(広東省)、衡陽工場(湖南省)に続き、先週には煙台工場(山東省)で生産を開始したばかりだ。
 同製品は購入者から注文を受けた後、中国各地の11の物流センターから購入者宅に配送、設置する販売スタイルを取っている。かつては3週間かかっていた納期は、煙台工場の生産開始により1週間に大幅縮小され、淮安工場の設置によってリードタイムのさらなる短縮が期待できる。また、限られていた配送範囲も拡大が狙える。
 証券会社によると、現在中国のスマートテレビ市場では、▽海信集団(ハイセンス)▽海爾集団(ハイアール)▽康佳集団(コンカ)▽四川長虹集団▽創維集団(スカイワース)▽TCL集団──が主要ブランドだ。これら6社の12年スマートテレビ出荷台数は1,138万台に上り、テレビ市場全体の約27%を占めた。今年は50%(2,182万台)へと拡大する見通しだ。
 鴻海は6社のうち、受注を得ているのはスカイワースのみで、今後他社からの受注獲得、および安定供給のためにも生産ラインの分散化は不可欠だ。郭台銘・鴻海董事長は今年初め、中国に大型テレビの組立生産ラインを10本設置する計画を明かしていた。証券会社は10本の生産ラインで1日当たり1万台の組み立てが可能になると予測している。