9月にアップルの新型スマートフォン「iPhone5s」、廉価版の「iPhone5c」が日米中などで発売されたが、同社のサプライチェーン各社の同月売上高は、大立光電(ラーガン・プレシジョン)などが高水準となったものの、当初予測を下回ったことが分かった。中秋節連休による稼働日減少、中国での生産人材不足が響いた。
今後発表される鴻海精密工業、和碩聯合科技(ペガトロン)、玉晶光電(ジニアス・エレクトロニック・オプティカル)なども同様とみられる。7日付経済日報などが報じた。


カメラレンズのラーガンは売上高が26億5,300万台湾元(約88億円)で前月比10.3%増、前年同月比47.5%増、今年最高を記録したものの、証券会社の当初予測29億~31億元を下回った。
 電池モジュールの順達科技(ダイナパック)は20億4,700万元(前月比2.5%減、前年同期月比5.9%減)、新普科技(シンプロ・テクノロジー)は53億1,300万元(前月比12.9%増、前年同月比6.7%減)、パワーアンプの穩懋半導体(ウィンセミコンダクター)は6億元(前月比28.4%減、前年同月比33.3%減)と予測を下回った。
 アップルは第4四半期の出荷は目標を大きく上回るとの見通しを示しており、サプライチェーンも恩恵を受けるとみられる。海外のアナログICサプライヤーによれば、アップルは当初第4四半期のiPhone5sとiPhone5cを合わせた出荷台数を4,400万~4,600万台と予測していたが、売れ行き好調とみられる中、各サプライヤーに追加発注をしていないことから、第4四半期の出荷は最終的に目標の上限にとどまると指摘した。
 海外のチップサプライヤーは、来年第1四半期の受注が上向く様子もなく、クリスマスを含む第4四半期が出荷のピークになると指摘。来年第1四半期の各部品メーカーの出荷量は10~20%減に転じるとの見方を示した。
 ただ、中国で7億人のユーザーを抱える最大手通信キャリア、中国移動通信(チャイナ・モバイル)との販売提携がまとまれば再び出荷が上向くとの見方もある。前世代のiPhone5の販売では、現在既に中国でiPhone5s、iPhone5cを販売している中国電信(チャイナ・テレコム)、中国聯通(チャイナ・ユニコム)は約2,000万台にとどまったが、中国移動は約6,000万台以上のユーザーがiPhone5を使用しているとみられ、中国移動で発売されればアップルの市場シェア拡大をけん引するとみられる。
 しかし、中国移動は販売補助金とiPhoneのカスタマイズを要求しているためアップルの戦略とそぐわず、難しい局面にあるとみられる。中国移動の優位性を生かしたいアップルがどのように歩み寄るかが今後の焦点だ。あるサプライチェーン関係者は、各サプライチェーンの出荷の落ち込みを避けるためにもアップルと中国移動の提携が一刻も早くまとまることを期待したいと語った。