華碩電脳(ASUS)が来年、グーグルのクロームOS(基本ソフト)を搭載したノートパソコン「クロームブック」を発売するもようだ。クロームブックはグーグルの支援による低価格戦略が奏功し、米アマゾン・ドット・コムの通販サイトでノートPC上位5位に3機種がランクインしている。ASUS参入で、低迷するノートPC消費意欲への刺激が期待される。28日付工商時報などが報じた。
ASUSはこのほど、受託メーカーの広達電脳(クアンタ・コンピュータ)に対し、生産確定を通知したもようだ。年末に簡易版デスクトップPC「クロームボックス」を発表して消費者の反応をうかがい、来年にクロームブックを投入する計画だ。
 クロームブックはグーグルがまず2010年12月に発売し、翌年以降サムスン電子、宏碁(エイサー)などが続々と製品を投入。これまで大きなブームはないものの、今やアマゾンの通販サイトで▽首位、サムスンクロームブック▽4位、ヒューレット・パッカード(HP)「クロームブック11」▽5位、エイサー「C720」──と存在感を表している。価格は200~280米ドルまで下がった。東芝もこのほど、クロームブック参入を発表しており、英業達(インベンテック)が受託生産するようだ。
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 アマゾンのノートPC2位には、マイクロソフト(MS)最新OSウィンドウズ8.1搭載、ASUSの10.1インチ「Transformer Book T100」が18日の発売から10日足らずで一挙に浮上した。キーボード着脱が可能でタブレット型PCとしても使える。32ギガバイト(GB)版349米ドル、64GB版で399米ドルと、ウィンドウズ8以降の変型タッチ型で世界最安値も魅力だ。
 ASUSは、T100の初回出荷が40万台を超えたと発表した。証券会社は、同機種が同社の第4四半期ノートPC販売の1割を占め、ノートPC出荷台数を前期比4.4%増の470万台に引き上げると予測した。市場調査会社、ウィッツビューも、T100の出荷好調で、ASUSはソニー、アップル、東芝と共にプラス成長を維持できると予測した。
 ASUSはT100の好評を受け、ハードディスク(HDD)内蔵版を年末か来年初めに量産する計画を固めた。クアンタが受託生産し、価格は399米ドル以下に抑える。