今年の注目家電製品、曲面型テレビ用の液晶パネルは、友達光電(AUO)が昨年末に先陣を切り、ソニーに向け量産、出荷した。続いて四川長虹集団、東芝からも受注に成功。第2四半期に量産、出荷を予定するサムスン電子、LGディスプレイ(LGD)を一歩リードしている。15日付工商時報が報じた。
ソニーが昨年9月にドイツで開催された家電見本市、IFAで一足先に展示した65インチの曲面テレビはAUOのパネル搭載で、昨年末に4,000米ドルで発売された。今年1月上旬に米ラスベガスで開催された家電見本市、コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)では、ソニーの他、▽東芝▽パナソニック▽サムスン▽LGエレクトロニクス▽長虹▽TCL集団▽康佳集団(コンカ)▽海爾集団(ハイアール)──が一挙に曲面型テレビを展示した。画面が緩やかにカーブ(湾曲)し、平面型より奥行きを感じられる曲面型テレビは、今年各社が最も注力する製品となりそうだ。
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 こうした中、新製品の受容性が高い中国は3D(3次元)映像テレビ、スマートテレビ、超高解像度4K2Kテレビなどいずれも市場浸透率が世界平均より高く、曲面型テレビでも見逃せない市場だ。AUOは長虹に続き、コンカ、ハイアールに売り込みをかけている。
 一方、曲面型テレビ用パネルは画面のカーブを出すために、部品もそれに合わせなければならず、良品率がなかなか上がらない。AUOが昨年末に量産したのは55、65インチのオープンセル(半製品)で、モジュールの量産、出荷はこれからだ。
 LGDは4~5月に55、65インチの曲面型テレビパネルを量産する計画で、サムスンは第2四半期末となりそうだ。群創光電(イノラックス)は現在50、58、65インチを開発しており、第3四半期の量産、出荷となる見通しだ。
 市場調査会社は、曲面型テレビは良品率が低く価格が下がらないことから、今年の販売状況は様子見で市場浸透率は1%止まりと予測している。(台湾・報道)