国内テレビ大手が相次いで海外販売戦略を見直す。ソニーは北米で高級機種の販売に集中、パナソニックは米国と中国の販売チャネルを絞り込む。東芝は中南米を中心に販売を休止する。韓国や中国メーカーとの価格競争を回避して採算改善を進め、不振が続くテレビ事業の立て直しを急ぐ。
 ソニーは北米で高精細な4Kテレビなど単価が2500ドル(約26万円)以上の機種の販売に集中する。家電量販最大手のベストバイで高級家電を販売する店舗やコーナー800カ所に販売員を送り込み、自社製品の利点を消費者に説明する。
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 2013年度の薄型テレビの販売計画は当初1600万台だったが1400万台に下方修正した。付加価値の高い製品に絞り込み、目標達成を目指す。
 パナソニックは米国で10以上ある販売チャネルをベストバイなど3つ程度に絞る。デザインや機能など付加価値を高めた機種を中心に販売し、他社との差異化を図る。中国ではパナソニック専門店での販売に集中する。東芝は中南米を中心に不採算の十数カ国での販売を順次休止する。
 調査会社のNPDディスプレイサーチによると13年の世界の薄型テレビの販売台数は推定で前年比2%増の2億1980万台。14年も4%増の低い伸びにとどまる見通しだ。伸び率が鈍化する中で中国勢の躍進が目立つ。13年1~9月はTCL集団がソニーを抜いて3位、海信集団(ハイセンス)がパナソニックを抜いて5位に浮上した。日本勢の存在感は薄まる一方で、数量での巻き返しも難しいため海外での販売チャネルを絞り込む。
 それでも収益改善は道半ば。ソニーのテレビ事業は9年連続の赤字。今年度の黒字転換を目指しているが達成は微妙な情勢とみられる。パナソニックの米国、中国のテレビ事業は13年度に合計で80億円の営業赤字となる見通し。