米国際貿易委員会(ITC)は14日、台湾・中国で製造された太陽電池が不当に安い価格で輸入されており、米国内の太陽電池産業に打撃を与えているとの仮認定を下した。
今後判断が確定すれば6月にも暫定の反ダンピング(不当廉売)関税率が決定する見通しだ。対象となっているのは電池やモジュールの、新日光能源科技(ネオソーラーパワー、NSP)など10社余り。今年3月末にさかのぼって適用される見通しで、業界全体の受注への悪影響が懸念されている。16日付経済日報などが報じた。
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今回のダンピング調査はドイツのソーラーワールドが米国支社を通じて米商務部に要求したもので、2012年に米国は中国製太陽電池に最高250%の反ダンピング(AD)関税および相殺関税を課した後、中国メーカーは台湾メーカーなどから太陽電池を調達して課税を回避していると指摘していた。
中国に対しては、不当な補助金受給がなかったかも合わせて調査を行う。台湾で対象となっているのは、電池の▽ネオソーラー▽茂迪(モテック・インダストリーズ)▽晶能源科技(ジンテック・エナジー)▽昇陽光電科技(ソーラーテック・エナジー)、およびモジュールの▽頂晶科技(TYNソーラー)▽知光能源(アポロ・ソーラーエナジー、ACEC)▽太極能源科技(タイナジー・テク)などで、川上の多結晶シリコン(ポリシリコン)やシリコンウエハー、川下のシステムメーカーなどは対象外だ。
 台湾の業界関係者によると、ITCの最終調査が終わるのは10月の見通しで、関税適用の正式決定はそれ以降となる。
 台湾太陽光電産業協会の理事も務める洪伝献ネオソーラー執行長は15日、今後重要なのは同調査において台湾の業者が被控訴人としての答弁資格を得られるかだと指摘。米商務部は今月末に代表者を決定するとしているが、台湾としては中国企業が全て答弁することになれば不利な状況に立たされるのは明白なため、何としても答弁資格を得たい考えだ。
 ただ洪執行長は、仮に反ダンピング関税の適用が決定したとしても、台湾メーカーには有利に働くとの見方を示した。観測によると、米商務部の初期調査では米製品との価格差は、中国が165.04%と台湾の75.68%を大きく上回っているという。理論上、反ダンピング関税率はこれを上回ることはなく、台湾製品が末端価格で中国製品よりも競争力を持つとの見方だ。
 一方、証券会社は近年中台の太陽電池メーカーは緊密な関係を築いており、中国を通じて間接的に米国に輸出する製品割合は3割以上に上ると指摘。ITCが中国企業による台湾への委託生産に何らかの制裁措置をとれば、台湾メーカーは大打撃を受けるとの見方を示した。電池、モジュールメーカーの出荷が滞れば、川上の導電性ペースト、シリコンウエハーなどの出荷減少につながり業界全体への影響は甚大と懸念を示した。