丸文、理化学研究所など6社・団体は、業界最高水準のエネルギー効率を実現するLEDを製造する技術を共同開発した。基板にフォトニック結晶と呼ぶ反射性に優れる回路パターンを描き、光を外部に多く放出する。新技術の応用が期待されるのが、殺菌用途の深紫外線LEDの分野。エネルギー効率を示す「外部量子効率」を30%程度まで引き上げられる見込みで、同LEDの実用化を後押しする。
 共同開発にはほかに東芝機械、アルバック、東京応化工業、産業技術総合研究所が参画。主要装置の合計価格は開発試作機が1億5000万円、機能を高めた量産機は3億5000万円程度になる見通し。
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LEDのエネルギー効率を上げるには素子が発した光の内部吸収を抑え、できるだけ多くの光を外部に放出することが重要。今回の新技術は、金型を基板に押し当てて回路パターンを転写するナノインプリント技術を活用し、微細なフォトニック結晶の回路を描く。
 丸文などは新技術を深紫外線LEDの分野に提案する。同LED実用化には外部量子効率を現行の数%から20%程度まで高めることが必要。新技術を使ったシミュレーションで30%を実現した。
 共同研究では丸文が金型の設計を担い、東芝機械はナノインプリント装置、アルバックはドライエッチング装置の開発を担当した。東京応化はレジスト材の開発を担った。理研や産総研は技術評価などで協力した。