医療現場では、レントゲン写真を即座にデジタル画像化し電子カルテに反映させる目的で、a-Si基板をセンサに使用したフラットパネルディテクタの需要が拡大している。レントゲン写真は1回の撮影ごとにフィルムを交換しスキャナで読み込む必要があるが、フラットパネルディテクタは即座にデジタル化されたX線画像を取り込めるのに加え、連続撮影も可能となることから、診断までに要する時間が短縮することができる。
ディテクタ用センサパネルは数万回の撮影に耐えられることから、取替える頻度が少なく市場規模も小さい。しかし、胸部撮影用17”×17”で1枚辺り数十万円程度と高単価であり、非破壊検査用X線装置などにも用途が広がっている。
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フラットパネルディテクタは、TFT-LCDの生産に使用されるアレイ基板生産ラインが転用できるため、Innolux、Hydis Technologies、京セラディスプレイ、 シャープなど多くのTFT-LCDメーカーがセンサパネルを供給している。また、dpiX、GEなどディテクタ専用にa-Si基板を生産しているメーカーもある。既存の設備を転用でき、なおかつ需要の拡大が見込まれるディテクタ用センサ市場はTFT-LCDメーカーの注目が集まる市場となりつつある。