ジャパンディスプレイ(JD)とソニー、パナソニックが2015年1月に設立する有機ELパネルの開発会社はタブレット(多機能携帯端末)などに使 う中型パネルを2018年にも量産する。これに先立ち15年に試作ラインへ200億円程度を投資し、16年からサンプル出荷を始める。米アップルや他のタ ブレット、ノートパソコンメーカーへの納入を目指す。

 有機ELはサムスン電子をはじめとする韓国勢がテレビ向けなどの実用化で先行したが、歩留まりが上がらず苦戦している。官民ファンドの産業革新機構も出資する新会社JOLED(ジェイオーレッド)は中型パネルに集中し、開発や生産の効率を高める。

  出資各社で合意した事業計画では、試作するのはタブレット向けで10~12インチ、ノートパソコン向けが13.3インチのパネル。生産能力は4.5世代 (730ミリメートル×920ミリメートル)のガラス基板で月4千枚程度とみられる。事業会社3社の拠点を活用する予定。

にほんブログ村 ニュースブログ ITニュースへ
にほんブログ村


 印刷技術を生かして有機EL材料をパネルに塗布するインクジェット方式で量産技術を確立する。15年後半から試作ラインを稼働させ、生産技術や装置を検証した上でサンプル出荷する。

 有機ELは液晶と違ってバックライトが不要のため、中型パネルが実用化されるとタブレットやノートパソコンを数百グラム軽くできる。韓国のサムスン電子やLG電子の生産方法では中型パネルの低コスト量産が難しいとされ、JOLEDが高いシェアを獲得できる可能性がある。

 革新機構は日立製作所、東芝、ソニーの中小型液晶パネル事業を12年に統合したJDを13年3月に上場させ、アップルの有力なサプライヤーとした。JOLEDの設立がきっかけとなり、有機EL材料などの素材や製造装置の開発も加速するとみている。

 米ディスプレイサーチによると、有機ELパネルの14年の世界出荷額は126億7千万ドルの見込み。タブレットやノートパソコン向けに需要が拡大し、20年には2倍に拡大する見通しだ。


[参考]IT速報: ソニー、パナ、ジャパンディスプレイが新会社「JOLED」を設立へ。有機ELで世界を取る