2013年の中小型TFT-LCD市場は、セル生産ベースで23億9,205万枚であった。セル生産のシェア1位は、中国モジュールメーカーに多くの半完成品を供給するHannStar Displayであり、約16%を占める。次いで2位のCPTが15.7%、3位のInnoluxが12.3%と台湾勢が上位を占める結果となった。
日系メーカーでは、ジャパンディスプレイが7.3%を占め6位となったのに加え、シャープが7.2%と僅差で続いている。近年ではスマートフォン市場の拡大により、技術的に優位な日系メーカーの活躍が報じられる機会も多いが、セル生産量ベースでは依然としてローエンド製品を大量に供給する台湾メーカーがシェアを確保している。
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一方、金額シェアの様相は大きく異なる。アレイ工程設備を持つメーカーの中小型TFT-LCD事業の2013年の売上規模は、推計で約2兆7,300億円 となる。売上シェア1位は21.5%を占めるジャパンディスプレイであり、次いでシャープが20.9%と日系大手2社が4割を占める。
スペック競争を続けるスマートフォン向けに高機能パネルを供給する日系メーカーが、金額ベースで高いシェアを確保する構図は健在であり、中小型TFT-LCD市場は技術優位な特性を保っている。