偏光板供給に異変がある。某調査会社では、今年下半期から偏光板供給が厳しくなりはじめ、2015年からは供給不足になると見通している。最も大きい理由は、偏光板の面積需要は年平均約7%の成長が見込まれるが、供給量は新規稼動ラインの不在の理由で年平均約2%の成長にとどまるとみられる。
その上、中国の関税問題が新たな課題として浮上している。今年中国の偏光板に対する関税が8%に引き上げられ、来年には11%まで引き上げられるという。
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関税が高くなるとそれだけの価格競争力がなくなることになり、中国内のパネルメーカーも輸入するより中国内での供給で解決しようとするだろう。だが、中国内のパネル需要に対して、偏光板の供給量は全然足りないと見られる。
そ れに、偏光板市場は好調。金額でみると、前年比5.3%増の103億ドルと予測され、今年(2015年)は5.4%の成長率を期待できる。面積ベースでみ ると、2014年が約4億平方メートルで年平均7.5%成長することから、2018年には5億平方メートル以上になると見られる。
年間100億ドル規模は決して小さくない。成長しているパネル市場と偏光板ニーズの増加、供給不足、アクリル・COP・レジンPVA等新しいソリューションが次々に登場と、当面動向の読みの難しい材料であり続ける。