液晶パネル大手、友達光電(AUO)が29日発表した第3四半期の連結純利益は前期比81.4%増、前年同期比190.8%増の73億台湾元(約260億円)となり、過去17四半期で最高だった。AUOの黒字計上は6四半期連続、特に今年は飛躍的に業績改善が進んでおり、「稼げる体質」に転換できたようだ。30日付工商時報などが報じた。
彭双浪(ポール・ポン)総経理は、第3四半期は旺盛な需要に支えられ、生産ラインがフル稼働を維持した他、利益率の高い製品の構成比率を高めたことが増益の要因との見方を示した。
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 AUOの第3四半期純利益率は6.8%と業界最大手の韓国・LGディスプレイ(LGD)の5.4%を上回った。群創光電(イノラックス)やシャープ、 ジャパンディスプレイ(JDI)は第3四半期の数字をまだ発表していないが、第2四半期の実績が▽イノラックス、2.7%▽シャープ、マイナス 1.7%▽JDI、マイナス13.4%──だったことから、AUOは首位となることが有望だ。
 AUOが稼げる体質へと変貌した理由として、ここ 数年で生産能力拡大路線から、▽ボトルネック除去による良品率向上▽高付加価値製品──を重視する路線へとかじを切ったことがようやく実を結んだことが挙 げられる。AUOは製品用途が▽携帯電話▽タブレット端末▽車載用▽ノートパソコン▽モニター▽液晶テレビ──など多岐にわたる上、顧客の分散化を図った ことも業績向上の要因だ。
 第4四半期の見通しについて彭総経理は、中国の光棍節(独身の日、11月11日)、元日、春節(旧正月)や欧米のクリスマス商機などで液晶パネル市場は「暖冬」を迎えられそうだと語り、同社の受注見通しは明るく、顧客の需要に応えられない製品もあると説明した。
  ただ、今後同社は「需要期に稼ぎ、非需要期に体制を整える」方針で、非需要期に入る第4四半期は、設備の年次保守、来年発表する新製品の試験生産や新技術 のテストに充てる考えだ。そのため、平均設備稼働率は第3四半期の95%から低下するが、90%以上は維持できるとみている。出荷枚数は大型パネルが第3 四半期から横ばい、中小型パネルは10~15%減の見通しだ。
 市場調査会社の統計によると、来年の液晶パネル市場全体の出荷成長率は今年比 5~7%と楽観的な見通しで、AUOは生産拡大を図るかが注目がされている。ただ、彭総経理は「顧客からもそうした要望があるが検討段階だ」と述べるにと どまった。なお、中国・江蘇省昆山市で計画している第6世代の低温ポリシリコン(LTPS)パネル工場については、2016年下半期の稼働を予定してい る。