裁判を起こしたのは、主に電源アダプタのコネクタなどに使われるピンの製造をしている島野製作所というメーカーである。
島野は従業員350名、年商約30億円と規模は小さいながらも、その高い技術力を評価され、インテルやサムスンなど世界中の有名企業から注文を受けている。アップル社とも取り引きし、パソコン用電源アダプタの接合部分に使われる「ポゴピン」を製造してきた。その島野が独占禁止法違反と特許権侵害でアップルを訴えたのだ。求めている賠償額は合わせて約100億円にものぼる。
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島野もアップルの急成長の恩恵を被った企業のひとつだった。アップルは島野に対して、高品質な部品を継続的に量産できるよう品質管理体制を構築することを要請し、島野も多大な設備投資を行ってそれに応じてきた。Move to full article "総額100億円アップル社を訴えた 日本の中小企業島野製作所「下請け」だからって、ナメるなよ 絶対に負けられない戦いがある"
だが、'12年8月から両社の関係はこじれていく。突如、新製品用のピンの発注量が激減したのだ。
島野の担当者はアップルにその理由の説明を求めた。だが、ただ「ピンが使われる電源アダプタの需要が大幅に減ったため」と答えるだけだった。
[参考] アップルを部品納入企業が提訴 他社に技術漏洩させ発注先変更、不当な減額要求の疑い
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