中小型液晶のジャパンディスプレイ(JDI)が米アップル向けシェア拡大を狙って新工場の検討を急いでいる。同社が大胆な液晶増産に動く背景には、急速に浮上しているシャープとの「液晶大統合」論を打ち消す思惑も透けてみえる。しかし、工場建設の投資負担をめぐるアップルとの交渉は厳しく、建設が実現したとしても「アップル依存」が一段と強まることは確実。JDIの賭けはまだ多くのリスクをはらんでいる。
「次の成長もアップル抜きには考えられない」。JDI幹部は厳しさを増す液晶事業の先行きについて、こう繰り返す。同社が、成長の活路を求めたのは、中国のスマートフォン(スマホ)メーカーではなく、やはりアップル。iPhone6は、最大市場になった中国でも好調。躍進する現地のスマホメーカーより高級ゾーンでシェアを伸ばしている。
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アップル向けの液晶は、ジャパンディスプレイのほか、韓国LGディスプレイ、シャープの3社が供給。すでにシャープは、5.5インチ画面の iPhone6プラス用液晶の生産は行っておらず、アップル依存はむしろ減らす方向にあるため、アップル向けはJDIとLGディスプレイとの一騎打ちの様 相になっている。

JDIが増産に向け新工場の検討に入った理由のひとつは、部品調達をめぐるアップルの新たな動きだ。ある業界関係者によ ると、アップルはこれまでバランスしていた部品3社の調達比率の変更に動いており、「第1サプライヤー」との関係を強化する方針に移りつつあるという。 JDIには、アップル向けシェアの多数を占める「第1」のポジション奪取に向けて、ここで供給力を一気に増強するねらいがある。

液 晶工場は、投資判断から稼働開始までに最低でも1年はかかる。また、新工場の稼働開始は、年末商戦のスマホ向けの液晶出荷が膨らむ夏場に間に合うことが必 須になるため、JDIが2016年のiPhone液晶の需要をねらうとすれば、2015年4―6月期が投資判断としてぎりぎりのタイムリミットになる。

問 題は2000億円にのぼる建設資金の確保だ。アップルは基幹部品の増産に必要なサプライヤーの設備増強にはこれまでも資金を支援しており、JDIも新工場 建設に同社から資金を引き出す交渉をしている。ジャパンディスプレイの前身である旧東芝モバイルディスプレイは、能美工場(石川県能美市)の建設資金の多 くをアップルから得ており、シャープの亀山第1工場(三重県亀山市)にもアップルの資金が入っている。

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[参考記事] どうする「液晶のシャープ」 ソニー・東芝・日立が“日の丸連合”