経営再建中のシャープに対し、EMS世界最大手の台湾・鴻海精密工業が資本提携交渉再開の検討を始めた。シャープは現在、テレビや液晶事業など多くが不振で抜本的構造改革を迫られている。鴻海は過去、2012年のシャープ経営危機時にいち早く支援を表明したが、シャープ本体への出資交渉は頓挫した経緯があり、再び手を差し伸べることになる。ただシャープは鴻海と距離を置いており、両社の交渉が進展するかは不透明だ。
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 鴻海グループは12年に当時のシャープの利益圧迫要因だった大型液晶パネル工場(堺市堺区)に出資し、共同運営にして再建に協力。だが、同時に進めた シャープ本体への出資交渉はシャープの株価急落で当初条件から大きく乖離したために条件見直しなどを求めたが、シャープが応じず断念。シャープはその後、 韓国サムスンや米クアルコムなどと資本提携する多極化戦略と、公募増資で急場をしのいだ。
 鴻海グループ幹部は「当時と状況が違うため、要件は変わる可能性はあるが、テリー・ゴウ(郭台銘)董事長の提携への決意は変わっていない」とし、近く再協議を申し込む意向だ。