n21a00_p_02_01液晶パネル大手、友達光電(AUO)の彭双浪(ポール・ポン)総経理は11日、テレビ用パネルの需給は逼迫(ひっぱく)しており、第1四半期を谷底に今年のパネル産業は成長が続くと予測した。
テレビの主流サイズは従来の32インチから40インチ以上に拡大しており、「大型テレビ時代」が到来したと指摘。特に色彩豊かな量子ドットが今年の注目技術で、同社は下半期に量産を開始すると述べた。12日付経済日報などが報じた。
市場では3月にテレビ用パネルのオファー価格が下落し、テレビブランドが調達に慎重になっているとみられていた。彭総経理は、現在の在庫水準は健全で、3月よりテレビブランドの調達意欲が高まり、フル稼働に近づいていると述べた。
ただ、中国の労働節(メーデー、5月1日)に向け、新製品は需要が強まるが、中国では電子商取引(EC)が販売全体の10%以上に増え、需要期と非需要期の境目が薄れつつあるとの見方を示した。
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彭総経理は、テレビの大型化に伴い、テレビ用パネルのサイズは昨年2インチ拡大、今年はさらに1インチ拡大し、同社が出荷するパネルの平均サイズは44インチ以上になると予測した。
  色飽和度を大幅に高められると注目されている量子ドット技術について彭総経理は、同社は2013年に量産に成功しており、現在顧客と商談中だと明かした。 ソニーやサムスン電子、LGエレクトロニクスが量子ドット技術を用いたテレビに意欲を示す中、彭総経理は、海外大手テレビブランド向けに出荷することで、 中国向けローエンドパネルでの価格競争を免れられると述べた。
同社は同日、4K2K、曲面、量子ドットやHDR(ハイダイナミックレンジ)技術を統合した65インチ最先端ディスプレイ(ALCD)などを発表した。

彭総経理は、

 ▽超高解像度
 ▽曲面ディスプレイ
 ▽映像画質の美しさ
 ▽インセル型など一体型タッチパネル
 ▽付加価値の高い応用先

──を「5本の矢」として掲げ、同社は多数の技術で業界をリードしていると強調した。
彭総経理はまた、ウエアラブル(装着型)端末は今年の注目商品で、医療、介護、健康管理、スポーツなど市場は幅広く単価も高いものの小型のため、パネル出荷面積への貢献は限定的と話した。年間5,000万台売れたとしても、1社のパネル生産量で賄えると説明した。