リボンディスプレイジャパン(京都市西京区、須山透社長、075・963・6095)は、4月末をめどにテレビ用液晶ディスプレーを駆動するドライバーICの出荷を始める。国内の大手半導体メーカーや組み立てメーカーとの協業で固定費を抑え、市場価格より10―40%低い値段で国産品を供給。既に日本、台湾、中国のパネルメーカーなどから受注を得ている。創業2期目の2016年6月期で売上高は35億円を上回る見通しだ。
にほんブログ村 ニュースブログ ITニュースへ
にほんブログ村


リボンディスプレイジャパンは14年8月に設立したばかりの工場を持たないファブレスメーカー。パナソニックや三菱電機など、大手電機メーカーの出身者を 含む15人で運営する。自社で生産設備を持たずに液晶駆動ICの設計・開発を手がけ、生産は協力企業に委託する。テレビ用液晶駆動ICから撤退した大手 メーカーから回路設計などの技術ライセンス供与を受ける代わりに、前工程の発注を出すなどの方法で固定費や開発費を抑えたICを製造する。
 後工 程を委託するメーカーも過去の円高環境下を生き抜いた経験を持ち、海外勢をしのぐコスト競争力があるといい、これに最近の円安傾向が追い風となる。中国、 台湾、韓国などの海外製品より価格が安いうえに信頼性も高いため、海外大手パネルメーカーなどから相次いで受注を得ている状況だ。
 4月中をめど に日本ベンチャーキャピタルから9900万円を調達するほか、6月には金融機関からも出資を募り、資本金を現在の6300万円から2億4000万円程度に 増やす。今後、現在20程度ある製品のラインアップを拡大する考えで、タブレット端末用ICなども順次増やす。