ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は、今年半ばに量産を始める16ナノ立体構造トランジスタ(FinFET)プロセスのアップグレード版「FinFETプラス」で、アップルから次世代プロセッサー「A9」の過半を受注したもようだ。
A9はこれまでサムスン電子とグローバルファウンドリーズ(GF)の連合体が14ナノで8割以上を受注したとの観測も浮上していたが、両社の良品率が予想を下回った上、TSMCが土壇場で価格を引き下げ、サムスン陣営から受注を奪い返したとみられる。25日付聯合報などが報じた。
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A9は主に、アップルが今年9月に発売するとみられるスマートフォン次世代機種、iPhone6s(4.7インチ)とiPhone6sプラス(5.5イン チ)に搭載されるもようだ。両機種は8月下旬に量産入りし、今年の出荷台数は計8,000万~9,000万台とされる。TSMCは7月のA9生産に向け、 今月からウエハー投入を開始するとみられる。
業界関係者は、TSMCの16ナノFinFETプラスはサムスン陣営の14ナノより性能が10%高く、これもTSMCが受注を奪還した一因と指摘した。
TSMCは16ナノ開発が順調に進んでおり、下半期には生産能力拡充を加速し、サムスンの14ナノとの差を広げ、受注拡大を狙う可能性があると指摘されている。