Foxconn(鴻海精密工業)は米国時間8月8日、インド西部のマハラシュトラ州に製造施設を建設するため、50億ドル規模の契約を締結した。
将来、ハイテク機器に「Made in India(インド製)」の文字が刻印されるのが当たり前になるかもしれない。  
インドにおける外国直接投資の規模としては過去最大級となる今回の建設契約のニュースは、インド国内市場が好況にある一方、中国の人件費が高騰する中で明らかになった。
中国はかつて、比較的安価な人件費により電子機器製造の一大拠点となった。  
中国のニュースサイトSinaによる10日付けの記事によると、Foxconnの創設者であるTerry Gou氏とマハラシュトラ州首相のDevendra Fadnavis氏は先週末、覚書に署名した後、この合意について共同で発表したという。



 Gou氏によると、Foxconnはマハラシュトラ州に計画する工場の建設に向け、現地のパートナーを探す予定だという。
Gou氏は4日、滞在先のニューデリーで、Foxconnがインドの他の州にも製造施設を建設する機会を模索していると述べていた。  
Foxconnの主な顧客にはAppleやBlackberry、Xiaomiなどがあるが、Gou氏は、新たに計画されているインドの製造施設が稼働した場合、それがスマートフォン製造工場に指定されるかは明かさなかった。  
Foxconnがインドで展開する新たな動きは、中国が賃金と電力コストの上昇により、生産拠点としての魅力が薄れてきた状況を映し出してもいる。Sinaの報道によると、Boston Consultingが公表した世界の製造業コスト競争力指標では米国を100とした場合、中国は2015年に96ポイントに上昇しており、これは両国の間で製造コストの差が非常に狭まってきたことを示しているという。