塗布可能な酸化物半導体のTFTで駆動する液晶パネルを、台湾Chunghwa Picture Tubes社(CPT)がドイツの化学品会社であるEvonik社と共同で開発した。CPT社はこの液晶パネルを、ディスプレーやタッチパネルの展示会「Touch Taiwan 2015」で披露した。



 今回開発した酸化物半導体を使うと、現在は真空中で成膜しているTFTの半導体層を、大気中で塗布することで形成できる。真空プロセスを大気プロセスに置き換えることで、液晶パネル工場の設備投資額の削減を狙う。

 CPT社が展示したのは、スマートフォン用途を想定した5.8型TFT液晶パネル。画素数は540×960である。酸化物半導体はスピンコーティング法によって塗布している。また、駆動用のゲートドライバー回路を、ガラス基板上に形成しているという。