韓国メディアの亜洲経済の中国語電子版は14日、世界経済の回復が遅れるなか、韓国の大企業が従業員のストライキなど労使トラブルを抱えていることを指摘し、「製造業の競争力の低下が止まらず、内憂外患の韓国経済に赤信号が灯っている」と報じた。
 記事は、韓国の大企業の収益が低迷していることを指摘し、2014年の収益性は08年の金融危機以降としては最低の水準に落ち込んだと指摘。さらに、営業利益と営業利益率は10年をピークに下降しているとし、「約4年で半分の水準となってしまった」と報じた。  



続けて、韓国の大企業は15年も苦境に直面していることを指摘し、現代自動車グループの15年8月における中国での販売台数は前年同月比26.6%減と なったと紹介。中国自主ブランド車の値下げ攻勢と品質の向上を前に特に中国市場で苦戦を強いられていることを伝えた。  
また、サムスンも同様に苦境に直面しているとし、15年4月に中国市場に投入したばかりの「Galaxy S6 edge」などの旗艦モデルは「投入か ら4カ月もたたないうちに値下げした」と伝えた。
さらに、中国市場でのシェアも低迷していることを指摘、「市場を取り返すために価格競争を余儀なくされて いる」と報じた。  さらに記事は、韓国では内外の経済環境の悪化を前に、「企業は内部留保の姿勢を強め、研究開発などへの投資に消極的になっている」と指摘し、韓国企業の 競争力低下につながる可能性に対して懸念を示した。  
そのほか、韓国の大企業は社員のストライキといった労使トラブルも抱えているとし、「国外の市場では中国をはじめとする新興国企業の追い上げを受け、韓 国国内では労使トラブルという難題に直面している」と指摘し、内憂外患の韓国経済に赤信号が灯っていると報じた。