旅行大手のエイチ・アイ・エス(HIS)は、何もない空間に浮かび上がった映像をタッチパネルのように手で操れる「空中ディスプレー」を店舗に導入する。空中に映された観光地の写真や映像を来店者に見せながら、旅行商品を説明する。目新しい技術を使った接客で、旅行サイトなどにない魅力を打ち出す。
 第1弾として11月に改装開業する東京・渋谷の大型店に設置する。観光地の映像や画像、旅行代金などを説明する資料などを映し出す。



 空中ディスプレーは特殊な偏光板をもつガラス板に光を通過させる仕組みで、映像が空中に浮いているように見える。人の手の動きを捉えるセンサーを組み合わせ、タッチパネルのように操作できるようにした。
 ディスプレー画像は装置の正面からのみ見えるため、従来設置していたのぞき見を防ぐカウンターの仕切りを取り外し、店内に開放感を持たせることができる。集客効果などを見極めたうえで、導入店舗を増やす考えだ。