iPhoneは発売前も発売後も製造にまつわる話に事欠かない。一方で、同じApple社の製品でも、iPhone以外の製品は、発売前の観測の時点では、どの企業がアセンブリや部品を受注したか、という話は出てくるものの、いったん製品が発表されてしまうと、製造にまつわる話はほとんど出なくなってしまうのが常だ。


ところが、9月に発表された製品の中で、iPhone以外としては珍しく製造に関するうわさが出たものがある。それはApple社初の大型タブレットとして登場した12.9型のiPad Pro。このアセンブリの受注を巡って、フォックスコンの郭台銘董事長、Pegatron社の童子賢董事長、台湾Quanta Computer社(広達電脳)の林百里董事長、台湾Compal Electronics社(仁宝電脳)の陳瑞聡総経理の4社ではいずれもこれらトップが出陣してし烈な受注争いを展開したというのである。  

iPad Proの話題は、2013年の下半期からApple社の製品を手がける台湾のサプライヤーたちの間から漏れ伝わり始めたが、実際の発表までに丸2年かかった。それはなぜか。ティム・クックCEO(最高経営責任者)が、従来型ノートパソコン(PC)と勝負できる強力なスペック、完璧に実用的なビジネス向けのアプリケーション、美しく使いやすい着脱式キーボードとスタイラスペンなど、ノートPCに真っ向から対抗し打ち破ることのできるこれらの条件が整って初めてiPad Proを市場に出すと決めたためだ。
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