Appleがスマートフォンで大型ディスプレイを採用したのは、メーカー各社の中でも最後の方だった。その後、同社の売上高は急増した。Appleは2014年に「iPhone 6」を発売して以来、Androidスマートフォンから市場シェアを奪い取っている。だが、誰もが大型ディスプレイを歓迎しているわけではないことから、Appleがここで小型ディスプレイを復活させるのではないかとする見方がある。

 台湾の証券会社であるKGI Securitiesでアナリストを務めるMing-Chi Kuo氏は、「Appleは2016年前半に、『iPhone 5s』とよく似た、4型ディスプレイを備えた新型iPhone(以下、4型ディスプレイiPhone)を発表するだろう」との見解を明らかにした。



 Webサイト「MacRumors」によると、Kuo氏は投資家に向けて次のように述べたという。「現在も4型ディスプレイを備えた iPhoneに対する需要があることから、Appleはこの製品シリーズをアップグレードするのではないだろうか。iPhone 5sの方が『iPhone 5c』よりも人気が高かったため、iPhone 5sのアップグレード版を投入するとみられる。2016年前半には、メタルケースの4型ディスプレイiPhoneの量産が始まるのではないだろうか。 『iOS 9』あるいは『iOS 10(仮称)』をスムーズに動作させるために、アプリケーションプロセッサには『A9』を搭載する可能性がある」。

 Appleは、2013年に発売したiPhone 5sを現在も引き続き販売していて、同社の製品ラインアップの中でも価値ある端末として位置付けている。

iPhone 5s(販売価格450米ドル)は、iPhone 6/6s(同550米ドル/650米ドル)と比べてコストが大幅に低い。iPhone 5sは、今でも古びた感じがしないが、スマートフォン市場での2年間は長い方だ。このため、Kuo氏が、「Appleはプロセッサをアップグレードする」 と予測するのも納得がいく。iPhone 6sが搭載しているA9プロセッサは、iPhone 5sが搭載するA7プロセッサの2世代先の品種である。

Apple は、iPhone 5sのアップグレード版には、iPhone 6sのような多彩な新機能を満載しないことによって、他機種との十分な差別化を図りたい考えだ。Kuo氏はその一例として、4型ディスプレイiPhone には、iPhone 6sの目玉機能でもある感圧式タッチパネル「3D Touch」は搭載されないとみている。また同氏は、「市場には(4型ディスプレイの端末に対する)十分な需要があることから、4型ディスプレイ iPhoneの出荷台数は、2016年末までに2000万~3000万台に達する見込みだ」と予測している。

 Kuo氏は、投資家に向け て、「4型ディスプレイiPhoneの他にも、Appleは従来通り、『A10(仮称)』プロセッサを搭載した『iPhone 7(仮称)』を2016年9月に発表するだろう。ディスプレイについては、iPhone 6s/6s Plusで採用されていた4.7型/5.5型を維持するが、RAMは別の品種を採用するかもしれない」と述べた。