「韓国の主要30企業グループのうち、営業利益を出しているのはサムスンと現代自動車だけ。SKとLGはかろうじて収支がトントン、残りは深刻な状況です」(金尚祖〈キム・サンジョ〉漢城大貿易学科教授)
 韓国産業界で、いわゆる「電車」と呼ばれるサムスン電子と現代自動車への利益などの偏りが一段と深刻化している。
 企業情報サイトのCEOスコアが18日に発表した今年1-9月の主要30企業グループの投資現況によると、現代自(9兆4051億ウォン=約9960億円)とサムスン(2兆9834億ウォン=約3160億円)の投資額合計は残り28グループの合計よりも3000億ウォン(約320億円)ほど多かった。専門家までもが「韓国の産業界にはサムスンと現代自しかいないのか」と自嘲めいたため息を漏らすほどだ。



 さらに懸念されるのは、投資を大幅に増やす企業グループが2つしかないという暗澹(あんたん)たる現実だ。いくら世界的な企業といっても、両グ ループが創出する雇用には限界がある。現代自の場合、ソウル・三成洞の旧韓国電力公社の敷地購入費など本業以外での投資が大きな割合を占めており、投資総 額は多いものの根本的な競争力向上につながるかどうかは疑問だとも指摘される。

 韓国の昨年の投資増加率は3.1%で日本(2.6%)を上回っており、設備投資増加率も5.8%とドイツ(5.0%)より高いが、これを主導するのがサムスンと現代自だけのため、雇用創出効果は限定的だ。多くの企業が投資を増やすほど、雇用創出効果はそれだけ高まる。

  こうした状況を打開するために最も重要なのは、企業家たちの発奮だ。政府の規制や国会の反企業ムードばかりを批判して、身をすくめている場合ではない。中 国や日本の企業家たちが積極的な海外投資や新製品開発に挑んでいるのは、国民の「温かい支援」があるせいだけではない。

 「ビジネス環境がどれほど悪くてもこれを言い訳にせず、燃える闘魂をもって臨めば未来は必ず開ける」。京セラなどを創業した稲盛和夫氏の言葉だ。

 こんな意欲的な態度で投資に臨む企業オーナーや経営者が韓国で増えればいい。そして「韓国はサムスンと現代自の国」という評価を払拭(ふっしょく)してほしい。