米ゼネラル・エレクトリック(GE)は7日、スウェーデン家電大手エレクトロラックスへの家電事業の売却を中止すると発表した。事業売却をめぐっては、米司法省が独占禁止法違反で計画中止を求め、提訴していた。
GEは2014年9月、冷蔵庫や洗濯機などを手がける家電事業を33億ドル(約4000億円)でエレクトロラックスに売却することで合意。手続きは15年中に終える予定だった。
しかし、米司法省は7月、計画が実現すれば企業間競争の低下で製品価格が引き上げられ、消費者が不利益を被ると主張していた。



エレクトロラックスは声明で「規制当局の承認を得るために多大な努力を払ってきており、裁判が続くなかでGEが合意を解除したことは残念だ」と指摘。有望なセグメントや製品カテゴリー、新興国市場で利益を伸ばす戦略に変更はないとした。
また、「グループの北米事業は2015年中に堅調な伸びと利益の回復を見せており、それ自体で力強いものになっている」と付け加えた。
7日序盤の株式市場では、エレクトロラックスの株価は15%近く下落した。