サムスンSDI・SKハイニックス・LGディスプレイなど電子・情報技術(IT)部品企業がIT不況で苦戦をまぬがれなくなっている。
数年前から市場自体が縮小しているテレビやPCに続きスマートフォン市場まで成長の勢いがそがれた結果だ。IT製品の消費が以前ほど大幅に増えるのが難しい上に、中国企業の増産によって部品供給は増加しており当分の実績改善を期待するのは難しいという憂慮が出てきている。



  サムスンSDIは昨年10-12月期の売り上げ1兆8618億ウォン、営業損失808億ウォンを記録したことが暫定集計されたと25日発表した。前年同期 に比べ売り上げは2.5%減り、営業利益は赤字に転換した。昨年1年間では売り上げ7兆5693億ウォン、営業損失598億ウォンを記録した。会社側は 「売り上げの90%ほどを占めるスマートフォン用小型バッテリーの売り上げが季節的なオフシーズンの影響で減少した」と説明した。

  サムスンSDIのチョ・ナムソン社長はこの日、ケミカル事業部門の物的分割のための臨時株主総会で「2020年までに3兆ウォン規模の投資を通じて自動車 バッテリー事業を必ずグローバル超一流に成長させる」と明らかにした。サムスンSDIはケミカル事業の売却による財源を中国西安と蔚山(ウルサン)、欧州 拠点に投じることにした。また素材研究開発(R&D)センターを新設してバッテリー素材の競争力強化のための組織を整備することにした。分割されたケミカ ル事業部門は上半期にロッテケミカルに2兆3265億ウォン(持分90%)で売却される。

  LGイノテックも昨年10-12月期の売り上げ1兆5909億ウォン、営業利益451億ウォンを記録したと公示した。前年同期に比べ売り上げは 12.3%、営業利益は22.3%減少した。年間では昨年よりもそれぞれ5.1%と28.8%減少した売り上げ6兆1381億ウォン、営業利益2237億 ウォンを記録した。会社関係者は「昨年スマートフォン市場の成長鈍化によりカメラモジュールのタッチウィンドウなど部品需要が減少し、グローバル競争も一 層深刻化したことが原因」と話した。

  ほかの部品企業の実績展望も良くない。SKハイニックスは26日、サムスン電子は28日、サムスン電機は29日に実績を発表する。SKハイニックスは昨年 10-12月期の営業利益が1兆ウォンを下回ったと分かった。前年同期(1兆6000億ウォン)に比べ40%以上減ったという観測が多い。サムスン電子の 半導体とディスプレイ事業部門も利益が相当幅減少したものと展望されている。