terry gaoアップルが今年発売するとされるスマートフォン次世代機種「iPhone7」に対し、iPhone組み立ての鴻海精密工業と和碩聯合科技(ペガトロン)がいずれも強気の見通しを示した。鴻海の郭台銘(テリー・ゴウ)董事長は31日、iPhoneの販売減速は一時的なものにすぎないと強調。ペガトロンの程建中執行長は30日、下半期に期待していると述べ、今年も過去最高の業績を目指そうと従業員に呼び掛けた。1日付経済日報などが報じた。
昨年発売したiPhone6s/6sプラスの売れ行きが伸びず、鴻海の通年連結売上高は前年比6.42%増と市場予想の10%増を下回った。
 それでも、郭董事長は今年のiPhoneの出荷見通しについて「これほど良い携帯電話を消費者が必要としなくなるか?」と反問、強気の姿勢を崩していない。



市場関係者は、郭董事長の発言には、上半期の端境期が過ぎ、下半期にiPhone7が発売されれば需要が再び高まるとの期待感が透けると指摘した。
 ペガトロンの程執行長は今年の市場見通しについて「上半期に朗報は期待できないが、需要期の下半期はここ数年並みの需要を期待している」と話した。
ペガトロンは2014年売上高が前年比7.4%増、15年は19%増で08年に華碩電脳(ASUS)から分社して以降で最高だった。iPhone6sの受注割合を50%まで高めたことが貢献したとみられる。程執行長は、今年もここ2年並みの増収幅を維持したいと語った。
  なおインド市場を重視するアップルに合わせ、鴻海は同国への投資を進めているが、程執行長は「今年は中国以外で海外の生産拠点を増やす」と明らかにした。 同社は現在台湾、中国、メキシコ、チェコに拠点を持つ。新工場の設置先は明かさなかったが、鴻海に負けじとインドに構える可能性もある。