韓国LG Display社が2016年1月27日に発表した2015年第4四半期(10~12月)決算は、営業利益が前年比90%減、前期比82%減の610億ウォンとなり、当期損益は140億ウォンの赤字に転落した。売上高は前年比10%減、前期比5%増の7兆4960億ウォン(前年比10%減、前期比5%増)、売上総利益は7660億ウォン(前年比42%減、前期比27%減)である。
中国パネルメーカーが高稼働を続ける中、LG Display社を含む韓国勢や台湾勢にも率先して減産する姿勢は見られない。需要面では、ドル独歩高の影響を背景に新興国での需要が伸び悩んでおり、2016年は大手ブランドも強気な計画を組めない状況にある。パネル需給をバランスさせるためには、パネルメーカーの2016年の生産計画に大きな調整が必要だ。


 有機ELパネルについては、2015年通期の出荷枚数が40万枚(第3四半期時点の予想は40万~50万枚)で、第4四半期だけで20万枚以上を出荷した。2016年の目標出荷枚数は100万枚(従来は100万~150万枚)である。サイズ構成は従来から変わらず65型および77型の比率を40%に、UHD/4Kパネルの比率は90%にそれぞれ引き上げる計画だ。
 大型の有機ELパネルについては今回、第8世代工場の拡張を発表した。液晶パネル生産ラインから転換する。テレビ用液晶パネルの価格が低下する中、有機ELパネルとのコスト差は再び拡大している。  今後、同社がどのような新技術を量産に採用していくか、要注目である。詳細が未定のP10工場に関しては、中国BOE Technology Group社と同じ第10.5世代の基板を採用する可能性が高いと考える。
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