株も為替も想定外が続くニッポン経済にあって、経営トップたちがなによりも「読めない」と頭を抱えているのが最近の消費者行動である。  新商品に熱中したかと思ったら、次の瞬間には別の新商品へと殺到する。  日本のGDPの6割を占める巨大な購買力を持つ消費者のそうした想定外の行動が、大手企業の「生死」に直結するようになり、経営者たちは頭を抱え出した。
パナソニック幹部が言う。  
「昨年から4Kテレビがバカ売れするテレビブームが起きています。しかも、テレビは1万円以下にまで買い叩かれる格安商品となっていたのが、いまは10万~40万円の高価格帯から売れていく。うちは昨年5月から販売している『ビエラ』の新シリーズがヒットしていて、今年度のテレビ事業はリーマン・ショック時から8年ぶりに黒字化する見通しも立ってきた」


 「実は経営再建中のシャープさんも、4Kテレビ事業は絶好調。台湾の鴻海精密工業による買収観測で行く末が懸念されている栃木県の矢板工場では、慌てて生産台数を倍増させて対応しているほどです。4Kテレビ市場はここ1年で一気に3倍ほどに膨れ上がり、薄型テレビ全体の販売額も昨年は前年増となった。量販店ではスマホに席巻されていた1階のメイン売り場をテレビが奪い返す日も近いというほどに、現場は盛り上がっている」
 「象徴的なのは米アップルのiPhoneが、日本進出した'08年以来初めて国内出荷台数が前年割れしてしまったこと。
京セラ、ファナックなどの関連メーカーはさっそく減益や下方修正に追い込まれ、ミツミ電機やホシデンは3月決算で赤字に落ちそうです。通信キャリアも、限られた顧客を各社で奪い合う価格競争に巻き込まれている」  スマホの普及で爆発的に拡大してきたスマホゲーム市場では、急激な客離れすら始まった。
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