アイリスオーヤマ(仙台市)は家電リサイクルなどを手掛けるハリタ金属(富山県高岡市)や法政大学と協力し、発光ダイオード(LED)照明を回収、リサイクルする仕組みを確立した。アルミニウムや銅、鉛などを細かく選別し、再生原料とする。

 企業や官庁では蛍光灯からLED照明への切り替えや、旧型から高効率製品への更新が急速に進んでいる。一方で再資源化は遅れており、課題となっていた。リサイクルを可能にして、市場拡大に弾みをつける。



 アイリスはLEDの新製品を企業などへ納入する際に既存品の引き取りを提案し、回収したLED照明をハリタ金属に送る。ハリタは自動選別ラインでアルミ、銅、鉛、貴金属を取り出す。

 これとは別に人手による解体で廃LED素子を取り出し、法政大学に送る。法政大は新開発した回収技術でLED素子からガリウム成分を分離し、再利用できるようにする計画だ。

 現在は実証試験を進めており、開始時期を検討している。アイリスによればLED照明を回収リサイクルする仕組みは業界で初めてという。