韓国のサムスンディスプレーとLGディスプレーは11日、スマートフォンやテレビの画面に使われる有機ELの開発に取り組む九州大学発のベンチャー企業「Kyulux(キューラックス)」(福岡市)に出資したと発表した。
金額は公表されていないが、両社がそれぞれ30億-40億ウォン(約3億-4億円)ほど出資したようだ。ライバル関係にあるサムスンとLGがディスプレー分野で共同投資したのは今回が初めて。



キューラックスは昨年設立され、九州大などの研究者が7年余りかけて開発した有機ELに関する特許技術を譲り受けた。サムスン、LGに加え、液晶パネル大 手のジャパンディスプレイ(JDI)、ソニーとパナソニックの有機ELパネル事業を統合したJOLED(ジェイオーレッド)、ベンチャーファンドなどから 総額15億円を調達した。サムスンディスプレーとLGディスプレーは今後、キューラックスの技術を使用して有機ELの性能向上に取り組む。
 有機 ELパネルは電圧をかけると自ら発光する有機材料を使用し、液晶に比べ鮮明な画像を表現できる。キューラックスはこの有機材料の性能と寿命を引き上げる技 術を持っている。IT(情報技術)業界の関係者は、サムスンとLGの共同投資について、台湾の鴻海精密工業によるシャープ買収に対抗するためとの見方を示 している。