シャープは、2016年3月期決算で純損益が赤字となって債務超過になる恐れがあり、人員削減を検討しているなどと報じられた点について、「当社の発表に基づくものではない」とのコメントを2日出した。  
16年3月期の純損益の見通しは「構造改革に伴う損失処理などを精査中で公表できる段階ではない」。人員削減については、「固定費の削減を含めて様々な検討を行っているが決定した事実はない」としている。



 大阪市阿倍野区の本社を堺市の工場に移すとの報道についても「現時点で決定した事実はない」とした。  
シャープは台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業に買収される予定だ。鴻海とは雇用の原則維持で合意しているが、足元の業績が想定よりも悪く、太陽電池事業の縮小など合理化を進める方向だ。