パナソニックが結晶シリコン系太陽電池の変換効率で世界一の座を奪還した。「ヘテロ型」という独自構造を採用し、23.8%の変換効率を達成した。太陽電池では、各社がアモルファス(非晶質)シリコンとの組み合わせや、電極の素材や位置を工夫して効率向上を図っている。

世界市場では新興国メーカーの増産により、供給過多が解消されていない。世界的には需要が伸びているとはいえ、価格競争が激しく、安定した収益が稼げる企業は限られている。

 それでもなお、多くの企業が研究開発に力を入れているのは、いまだに技術開発の余地が残されている分野だからだ。 



それは基本的に変換効率が高い構造の太陽電池を開発した上に、地道な改良を重ねてきたからだ。その源流は、パナソニックが買収した三洋電機にある。三洋電機はHIT(ヘテロ接合型)という太陽電池を開発していた。

 各社の技術者は意気軒高だ。パナソニックの岡本部長は「理論効率で29%には届かないかもしれないが、26%は超えられる」と自信を見せる。カネカの山本所長は「まだ効率向上の余地はたくさん残っている」と語る。

 NEDOは太陽光発電モジュールの発電コストの目標として、2020年に1kWh当たり14円、2030年に7円と設定している。太陽電池は技術でコストダウンを図れる、技術者にとって理想的な分野だけに、世界最高効率を巡る競争はますます激化しそうだ。 

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